[スペイン語]覚えにくい!と思った言葉の起源を知ってびっくり!アラビア語由来のスペイン語単語は4000語以上だそうな。

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こんにちは、ちりめんじゃこ(@tirimenJ5)です。

スペイン語とフランス語をかじっていると両言語で似た単語は多いのに、スペイン語だけ「なんでこんな単語なんだろう??」と思うものがよくあるんですが、その謎が一部解けたので今日はそのお話を。

きっかけは単語パズルアプリから

スペイン語単語パズルのアプリ「7 Palabritas」がけっこう面白いのでときどき遊んでいるのですが、
この回は驚いた。まずは全問解いた後のこの結果画面を見てください。

IMG_1326

ことごとく「al~」で始まってます。

私は電子辞書をフル活用してこのパズルを解くのですが、「西和中辞典[第2版]」でこれらの単語を調べると、下のほうに

alcalde
1 市長、町長、村長
(略)
[←[アラビア]al-qadi(「審判、判定者」);中世では一時期、ラテン語系のjuezと同じ意味で使われていた]

と出てる。

そのほかの単語も、

almohada
1 まくら;まくらカバー
(略)
[←[アラビア]《方言》al-mujhadda〈[アラビア]jhadda「頬」より派生;「頬を置くところ」が原義〉]

などと、要するに「アラビア語起源の言葉」だったわけです。
どうりで同じラテン系の言葉のフランス語とは似ても似つかないわけだ。

アラビア語起源の単語に「al~」が多いわけ

この回の単語中7分の6がアラビア語起源のようで「西和中辞典[第2版]」の説明によると、

・algodón(綿、木綿)←アラビア語「al-goton」から
・alguacil(警官、知事) ←アラビア語「al-wazir(イスラム教国の高官)」
・albaricoque(アンズ(の実、木))←アラビア語「al-barquq」
(albaicínの語源はわからないが、中世ムーア人の統治時代からの地名なのでアラビア語起源なのでしょう)

とどの単語もことごとく「al-なになに」になっている。

私はアラビア語は全く分かりませんが、「スペインの言語(同朋舎出版)」によると、

アラブ語からスペイン語への借用語に接頭辞a(l)-が多い理由として、アラブ語化したばかりのベルベル人がモサラベ語に定冠詞をつけて伝えたこと、具象的表現を好む口語アラブ語を耳から借用したことなどを挙げることができよう。
(「スペインの言語(同朋舎出版)」p40)

ちょっと話が難しいんですが、大雑把に理解すると、
・「al」はアラビア語の定冠詞である
・アラビア語単語は口伝えで伝わったが、定冠詞つきで単語を伝えていた(しかし現地人はalが定冠詞という認識がないため言われたままその単語を覚えた)

という歴史があるようです。

「algodón」(綿、コットン)。これが覚えられなかったんだよね

さらに「スペインの言語(同朋舎出版)」を読み進むと、

反対に、地理的に遠くて接触が間接的で、借用が書物からであったフランス語やイタリア語へのアラブ語の借用語に定冠詞がついている例は少ない。
「スペインの言語(同朋舎出版)」p40

つまり、フランス語にも同じアラビア語起源の言葉が借用されたけど、それは「書物から」であったため「定冠詞al」は削除されていたようです。

スペイン語  algodón
フランス語  coton
イタリア語  cotone

かなり前から、フランス語ではコットンのことを「coton」っていうのに何でスペイン語は「algodón」とか難しい単語になってるんだろう(覚えにくいよ!)と思ってたんですが、
「godón」と「coton」なら何となく「近さ」を感じなくもない

そしてアラビア語起源の言葉(同じ語源を持つ言葉)でも口伝えで伝わったか書物で伝わったかの違いもあるというのを知ってちょっと言葉の歴史の奥深さを感じました。

これで「algodón」=(綿、コットン)は忘れない。はず。

まとめ

前出の「スペインの言語(同朋舎出版)」によると、アラビア語からスペイン語に借用された単語は4000以上にのぼるらしいです。けっこうな数ですね。(中にはアルカリ(álcali)とかアルコール(alcohol)とか、日本語にも入ってきてるものもありますが。)

また、「al」が付くからといって必ずしもみなアラビア語起源でもないし、「al」はつかないけどアラビア語起源(taza(茶碗)cifra(数字)など)のものももちろんあります。
そういえば前置詞「hasta(~まで)」もアラビア語fattaに由来するらしい。hastaがねぇ。。。

アラブ語がスペイン語に与えた影響
アラブ語がスペイン語に与えた影響は多岐にわたっている。ローマの支配は600余年であったが、アラブ語は約800年にわたって、時には公用語として、時にはギリシア・ラテンの古典文化をイベリア半島、さらには、ヨーロッパのキリスト教世界に伝える役割を果す言語として、重みのある存在であった。
「スペインの言語(同朋舎出版)」p37

複雑な歴史をもつスペイン、スペイン語。これまでとはちょっと違う視点で見てみるのも面白いかも。ますますスペイン語にはまりそうです。

ちなみに、スペイン語単語パズルアプリ「7Palabritas」は今はダウンロードできませんが、「7 little words」というアプリの中で同じようにスペイン語パズルができるようになっています。(本体は英語アプリ)

使い方はコチラのページにも書いています。興味のある方はどうぞ!けっこうはまりますよ。『7 little words』に吸収されたスペイン語パズルで遊んでみた!

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